アルバイトの初期教育

初期教育の担当者

仕事を覚えてもらう時の教育担当の従業員が、どんな気持ちでトレーニングに臨めばいいのかについて考えていきたいと思います。教育担当に任命された従業員は、自分の教えられることをまとめてきたり、お店によってはマニュアルを準備したり、きっと「何を教えるか」「どう覚えてもらえるか」ということに一生懸命になっているはずです。それは素晴らしいことですが、一つ忘れてはいけないこと、それは“新人さんが主役”であり、教育担当者はあくまでもその主役をサポートする役になる、ということです。新人さんがどうすれば戦力になるかというものの価値観で見る必要があるということであり、新人さんが出来るようになって初めて教えたことに意味が生まれるということです。

初期教育の心得

教えてやってもらうだけでは意味がありません。1週間後も、1か月後も、1年後も同じことが出来る、というのがトレーニングの理想形なのは教える人ならきっと理解していただけると思います。ところが、いざ教えるときになると「なんで出来ないんだ」とか、「いつになったら覚えてくれるんだ」といった、自分物差しの新人評価が始まるのはどこのお店でもよくあることです。そして、委縮した新人はしばらくして店長に退社を申し出ることになってしまいます。もったいない話ですよね?新人さんがどうすれば戦力になるかというものの価値観で見る必要があるということであり、新人さんが出来るようになって初めて教えたことに意味が生まれるということ

初期教育で不安を取り除く

1人は間違えるもの、覚えられないものと認識する。新人さんにとって、初めての仕事に対して不安を抱えている、ということは最初の前書きでもお伝えしましたし、皆さんが教えている時に一番感じることでもあるでしょう。その不安は何に起因していると思いますか?仕事を覚えることでしょうか、それとも怒られることでしょうか。もちろんそれもあるでしょうが、多くの新人さんたちが本当に気にしているのは、お客様に迷惑をかけないかどうかと、それによって教えてくれる人が怒られないかどうか、ということです。まずはこの心配について、新人さんたちの不安を取り除いてあげましょう。この心配を取り除くために効果的な一言は「分からないことや迷ったことがあれば、何度でもいいから聞いてね。私がいない時は、あの○○さんも詳しいから聞いてね。」です。

初期教育でお客様の対応を教える

特にお客様から聞かれたことに関しては、分からないままお客様に返事はしないように。「『申し訳ありません。分かるものに聞いてまいりますので、少しお時間を頂けますか?』と言って、お待ちいただいても正しいことを教えてあげるようにしてね」と伝えることで、どう対応するかを具体的に言葉として伝えてあげること、そしてなぜそうすべきなのかを端的に伝えてあげることが新人さんの不安を取り除く重要な一言になります。出来ることなら「ミスしても自分(ないし店長)がカバーするから、今のうちにいっぱいミスしておいてね」くらいのことを言ってあげるとグッと不安をなくしてあげられるでしょう。もう一つ、伝えてあげなければいけないことがあります。それは「これから覚えることが多くて大変だと思うけど、何回も繰り返していけば慣れるから、しばらくの間は我慢してね」とも伝えてあげてください。

アルバイトを素直にほめる

素直にほめること

教える側が「なんでこんなことも覚えられないんだ」とか「何回言わせれば気が済むんだ」という気持ちを抱えたときに出るちょっとした口調、しぐさ、態度を見て、「あ、この人は自分のことでいら立っているな」と感じてしまうものです。それだけで教える内容は頭の中に入ってきませんし、それ以上にこのお店でいいのかに対して大きな疑問を感じてしまいます。定着率に問題を抱えているお店のほとんどがこの大切な心構えを教えていませんし、その心構えに対してのOJTや後追いといった確認作業を怠っています。非常に残念なことです。ミスをカバーしますよ!という魔法の言葉をお教えしましたが、新人さんの行動に対して「なるほど、こういうところまでが今できるスキルなんだな」と飲み込む。

ほめることで伸ばす

そのスキルに対して再度教えていくというプロセスを取ることによって、新人さんの伸びしろは大きく変わってきますし、伸び率はもっと変わってきます。いわば、魔法の心構えです。ぜひ、この心構えを忘れないでいただきたいと思います。教える人にどう思われるか、周りの人にどう思われるかがメインテーマになっている。新人さんが慣れてきて、仕事も少しずつ自分の力で仕事が出来るようになったころという時期(およそ1カ月くらい)は、実は退社率が入社直後に次いで高い時期です。その一つ目の理由は、教えた側が一通り教えて満足してしまい、新人さんの行動を本人に任せっぱなしになってしまったり、やらせっぱなしで誰も見ていない状況になったりすることが一つの原因と言えます。

ほめて辞めにくいお店へ

二番目の理由として、出来のいい新人さんならではの危険もあります。飲み込みが良く、出来が良い新人さんの場合、ある程度放っておいても仕事は円滑に進みます。そんなとき、新人さんの気持ちとしては「思っていた以上に簡単な仕事だな」「つまらない仕事だな」と、仕事をなめてかかるようになります。これは仕事に対するやりがいを醸成できないという意味で早期退社の可能性を大きくする原因になります。どういう考え方を持つことでこの状況を乗り切れるでしょうか?新人さんを戦力につなげる考え方を、設定してお話ししたいと思います。この章までしっかりマスターしてトレーニングを続けていれば辞めにくいお店、長く続く戦力を作ることが出来ます。

素直にほめて、全体を把握する

新人さんが慣れてきて、仕事も少しずつ自分の力で仕事が出来るようになったころという時期(およそ1カ月くらい)は、実は退社率が入社直後に次いで高い時期です。新しいことを教えている時、最も見るべきなのはその一つ前に教えたこと一日に何個も覚える新人さん。おそらく教えている従業員は、自分の知識を言葉で伝えて、それ実際にやってもらい、そのやってもらった内容を復習して再度やってもらう、というステップで教えていると思います。「このとき、新人さんは新しく学んだことに集中して取り組むことがほとんどです。ですから、一個前、二個前に教わったことが頭の中から消えてしまうことも往々にしてあります。ですから、このときの教える従業員のスタンスは、今教えている内容+一個前、二個前、出来ることなら一連の動作をすべてチェックしておくことが重要です。